吊り橋効果はデートに使える?

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こんにちは、鈴木です。

愛の吊り橋効果は恋愛心理学における定番テクニックです。このことからも「初デートに吊り橋効果を使ってみよう」と考える方も少なくありません。しかし吊り橋効果は使い方を間違えてしまうと逆効果にもなりかねません。

安易に使用するのは危険です。

鈴木鈴木

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • デートに吊り橋効果を使いたい。
  • 初デートでの注意点を知りたい。
  • どうしても失敗したくない。

吊り橋効果は「諸刃の剣」です。

吊り橋効果が嘘でないことは紛れもない事実です。しかし吊り橋効果には「ルックスが良くなければ逆効果になってしまう」「逆効果になってしまった場合はライバルの価値を向上させてしまう」などのリスクがあります。

吊り橋効果にこだわるのではなく「親和欲求」などにも目を向けるべきです。

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吊り橋効果の理屈は?

吊り橋効果には交感神経の高ぶりが利用されています。

不安定な吊り橋を渡ると感情が高まりドキドキします。これは交感神経が活発になることにより「心拍数が増加する」「血圧が上昇する」「呼吸が早くなる」「汗をかく」などの変化が起こるためです。

すると無意識に原因を探ろうとします。

そこでデート相手が隣にいると「もしかしたら相手の魅力にドキドキしているのでは?」という誤った推測が起こりやすくなります。心理学ではこの現象を「情動的錯誤帰属(情動の帰属で間違ったラベリングをしてしまうこと)」と呼びます。

このような仕組みにより「デート相手の外見的魅力を高く評価してしまう現象」のことを愛の吊り橋効果といいます。

おすすめできない吊り橋効果とは?

遊園地には多少のリスクがあります。

吊り橋効果を狙って遊園地を思い浮かべる方は少なくありません。しかし遊園地の刺激の強すぎるアトラクション(ジェットコースターなど)は「男性が悲鳴を上げる(頼りなく見えてしまう)」「女性のヘアスタイルやメイクが崩れる」などの理由により魅力度を低下させてしまうおそれがあります。

事実「Meston,C.M.,&Frohlichh,P.F.(2003)」においてはジェットコースターにおける魅力度の低下が確認されています。

またジェットコースターにおける魅力度の低下には「恋人関係になっていないカップルほどにこの傾向が高くなる」という特徴があることからも、初期のデートに遊園地などの過激なアトラクションはおすすめできません。

高い確率で逆効果になってしまいます。

吊り橋効果が使えない場合は?

親和欲求へのアプローチが効果的です。

愛の吊り橋効果には「ルックスが良くなければ逆効果になる」「遊園地などの過激なアトラクションではデメリットがメリットを上回ってしまうことがある」などのリスクがありますので安易に利用するのは危険です。

そこでおすすめなのが親和欲求へのアプローチです。

映画を例にした場合、ホラー映画やコメディー映画には「ドキドキ→相手の身体的魅力度を高く感じられるようになる」という効果があり、サスペンス映画には「恐怖や不安感→誰かと一緒にいたい気持ちが強くなる」という効果があります。

以下のような違いです。

  • ホラー映画やコメディー映画など:吊り橋効果(情動の錯誤帰属)
  • サスペンス映画など:一緒にいたい気持ち(親和性の増進)

人を「いちゃいちゃしたい気持ち」にさせるのはサスペンス映画です。

「Cohen,B.,Wugh,G.,&Place,K.(1989)」によると、適度に暴力シーンやヌードシーンの含まれているサスペンス映画を見たカップルでは「ボディタッチなどのいちゃいちゃ行動が増える」ことが確認されています。

これは「相手と一緒にいたい」という親和的な動機が促進されているためです。

このことからも、まだ恋人関係になっていないカップルの場合には錯誤帰属が働きやすい「ホラー映画やコメディー映画」よりも親和性の増進が起こりやすい「サスペンス映画」を選んだ方が無難であるといえます。

もちろん、ルックスに自信がある場合には積極的に錯誤帰属を利用してもOKです。

まとめ・吊り橋効果はデートに使える?

吊り橋効果は効果的なテクニックです。

しかしルックスが良くなければ逆効果になる可能性の高いテクニックでもありますので安易に利用することはおすすめしません。事実、ジェットコースターを利用した実験では「お互いの魅力度の低下」が確認されています。

特にルックスに自信がない場合には「情動の錯誤帰属(ジェットコースターなど)」よりも「親和性の増進(サスペンス映画など)」を利用したデートプランがおすすめです。