恋は盲目はいつまで続く？ 冷める期間や男性と女性での違い

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こんにちは、鈴木です。

多くの交際中のカップルにおいて「恋は盲目」的な状態が確認されます。恋は盲目とは、交際相手を現実以上に魅力的な人だと思い込んでしまうことにより、交際相手以外の周りが見えなくなってしまうことです。

いわば「恋に酔った状態」であるといえます。

「恋は盲目」は長く続きます。

一般的に「燃え上がるような恋は終わりやすい」と言われています。しかし「恋は盲目」では関係が進展していくほどに幸せバイアスの程度が大きくなっていくことが確認されています。世の中全体が幸せで満ち溢れているような感覚になるということです。

この傾向には多少の男女差があります。

「恋は盲目」の特徴は？

恋愛をすると世界が輝いて見えます。

これには「バイアス（思考や判断に特定の偏りをもたらす思い込み要因）」が係わっています。多くの人は恋愛をすることにより「今の愛は昔の愛よりも深い」「自分たちはとても幸せ」「パートナーの魅力度はとても高い」などのバイアスにかかります。

それにより幸せに包まれたような感覚になります。

他の異性にはときめかないことも確認されています。

「交際相手のいない女性」「カジュアルボーイフレンド（お互いに真剣ではない交際相手）のいる女性」「排他的な交際をしている（特定の恋人のいる）女性」に対して魅力的な男性の写真を見せた実験では、「排他的な交際をしている女性のグループでのときめきが小さい」ことが確認されています（Miller,R.S. 1997）。

またこのバイアスは強化されていきます。

「恋は盲目」はいつまで続くのか？

「恋は盲目」の状態は長く続きます。

一般的に「燃え上がるような恋は長くは続かない」と言われていますが、恋は盲目の状態は関係強化バイアス（relationship enhancing bias）により「自分たちだけ→世の中全体へ」と広がっていきます。

人生バラ色効果（La Vie en rose）と呼ばれる状態です。

1. いまの愛は昔の愛よりも深い

   step.1

2. 自分たちだけが幸せ

   step.2

3. 他のカップルも（ひいては世の中全体が）幸せ

   step.3

しかしこの段階になると愛の形は変わってきます。

恋愛の初期は情熱（Passion）の愛が先行しますが、関係の継続には親密性（Intimacy）の愛やコミットメント（Commitment）の愛も重要になってきます。事実、関係強化バイアスには「愛の程度」よりも「一緒に楽しく過ごせること」が重要であることが確認されています。

情熱だけの愛では長続きしないということになります。

男性と女性の違いは？

基本的に男女差はありません。

恋は盲目の状態では男女ともに「この愛は遊びの愛ではなく真実の愛だと思うようになる」「自分たちの幸せが世界に波及するような感覚を覚える」「パートナーが魅力的に見えるようになる」などの変化が見られます。

しかし幸福度には男女差があります。

恋愛に振り回されやすいのは男性です。

恋は盲目の状態に限らず「恋にうつつを抜かしやすいのは男性」であることは多くの研究により確認されています。このことからも愛が壊れた際に生じるダメージは男性の方が大きく、引きずりやすいのも男性になります。

また「別れの主導権は女性にあることが多い」ことも確認されています。

デメリットはあるのか？

「恋は盲目」状態にはデメリットがあります。

恋愛をすると自分の幸福度が高まることにより世の中が輝いて見えるようになります。しかし「他の人間関係が眼中になくなる（排他的になる）傾向が強くなる」ことにより様々なデメリットが生じてしまう可能性があります。

以下は主なデメリットです。

特に重要なのがサポートの面です。

恋は盲目の状態により極端に排他的な関係を築いてしまうと「ソーシャルサポートへの抵抗現象」が起こります。すると（万が一にでも）デートバイオレンスなど問題が起きた場合に外部への援助を得るタイミングが遅れてしまうことがあります。

これらのことからも周囲との関係を維持していくことも大切です。

まとめ・「恋の盲目」とは？

「恋は盲目」はバイアスにかかった状態です。

これにより「今の愛は昔の愛よりも深い」「自分たちはとても幸せ」「パートナーの魅力度はとても高い」などの思い込みが生じます。世の中が輝いて見えるようになることからも基本的には悪いことではありません。

しかし二人だけの世界を作り排他的になる傾向があることからも「周囲との関係を維持していくこと」を意識している必要があります。